今週の気になった値動き、データ、ニュース、論文などをまとめます。
今週の外為市場
【27日】
●東京
米国とイランの協議見送りを受けて有事のドル買いが先行し、ドル円は159.68円まで上昇しました。その後は日経平均の上昇を背景にリスク警戒感がやや和らぎ、調整のドル売りが優勢となり159.15円まで下落しました。クロス円は底堅く、ユーロ円やポンド円は持ち直しました。
●ロンドン
停戦示唆やホルムズ海峡開放期待で過度な警戒が後退し、ドルは軟調に推移しました。ドル円は159.10円付近まで下落し、ユーロドルやポンドドルは上昇しました。欧州株の堅調さもあり、クロス円も反発しました。
●NY
ドル安基調が継続し、ドル円は159円台前半へ下落しました。ホルムズ海峡再開の暫定合意観測もありましたが、楽観視は限定的で様子見ムードが強まりました。市場の関心は日銀やFOMCへ移りました。
【28日】
●東京
日銀会合を受けて円買いが急進しました。金利据え置きは想定通りでしたが、利上げ支持票の増加と物価見通し上方修正がサプライズとなり、ドル円は158円台後半へ急落しました。クロス円も全面安となりました。
●ロンドン
原油高と米金利上昇を背景にドル買いが再燃しました。ドル円は159.69円付近まで反発しましたが、日銀の利上げ観測が残り上値は限定的でした。ユーロドル・ポンドドルは下落しました。
●NY
ドル高が強まり、ドル円は159円台後半へ回復しました。原油高と中東情勢悪化でドル買いが進み、ユーロドルは軟調、ポンドドルも下落しました。
【29日】
●東京
祝日で流動性が低く、ドル円は159円台で底堅く推移しました。中東リスクの報道はあったものの、原油は100ドル前後で安定し、様子見が続きました。
●ロンドン
原油急騰によりドル買いと円売りが交錯しました。ドル円は159.80円台へ上昇し、クロス円も反発しましたが、FOMC前でレンジ内の動きにとどまりました。
●NY
ドル高が加速し、ドル円は160円台を突破しました。原油高とタカ派寄りのFOMCがドルを押し上げ、ユーロドルは下落、ポンド円は上昇しました。
【30日】
●東京
中東情勢悪化でドル円は160.72円まで上昇しました。原油高と有事のドル買いが重なり、クロス円も円売りで上昇しました。
●ロンドン
当局の強い円安けん制をきっかけに急激な円買いが発生し、ドル円は157円台へ急落しました。クロス円も3円超の下落となり、相場は大きく反転しました。
●NY
円買いがさらに進み、ドル円は155円台まで急落しました。介入観測が強まり、トレンドは中立化しました。ECB・英中銀は据え置きでしたが、クロス円は大きく下落しました。
【1日】
●東京
前日の急落の反動でドル円は156円台から157円台へ反発しました。有事のドル買いと日本CPI鈍化が支えとなり、クロス円も戻りを試しました。
●ロンドン
ドル円は再び155円台へ急落する場面がありましたが、その後は156円台で揉み合いました。介入規模観測もあり、相場は神経質な展開となりました。
●NY
ロンドンでの下げを巻き戻し、ドル円は157円台へ回復しました。連日の介入観測でボラティリティは高いものの、最終的には買い戻しが優勢となりました。
【総括】
この週は「160円突破 → 当局けん制 → 急落」という典型的な介入相場でした。中東リスクと原油高でドル買いが続く一方、160円超では政策リスクが強く意識され、短時間で5円規模の巻き戻しが発生しました。構造は依然ドル高ですが、「当局ラインとの戦い」が主役に変わった週でした。
【来週の見通し】
来週のドル円は伸び悩みが想定されます。米イラン協議が続いており、停戦維持への期待はありますが、不透明感は残るため有事のドル買いは完全には消えにくいです。加えて、米インフレ圧力が強まればFRBの引き締め姿勢が意識され、ドル買い材料になります。
ただし、160円台では日本政府の為替介入警戒が強く残っています。先月末の160円台後半から155円付近への急落で、市場は「当局ライン」を強く意識するようになっており、投機的なドル買い・円売りは抑制されやすいです。
まとめると、中東リスクと米インフレはドルを支えますが、160円台では介入警戒が強く、上値追いは慎重になりやすいです。来週は「米CPIでドル買いが再燃するか」と「介入警戒でどこまで上値が抑えられるか」が焦点です。
今週の重要ニュース
- 5/7、円が対ドルで一時急伸した1-6日の外国為替市場で、日本の通貨当局が約4.68兆円の円買い介入を行った可能性。
ファンダ
CME投機筋ポジション(水曜日時点)
JPYは4/30に介入があったにしてはショートの減りが少ない。円安基調は変わらずと見ているのか。

米10年債は大きめの商いですがFOMC前のポジション整理ですね。

Goldは変わらず小動き。

今週・来週の経済指標・休場
雇用統計は予想よりもかなりよく、先月先々月の下方修正も数千人だったので、強めのないようでしたが、米ドル円はほとんど反応しませんでした。珍しい。カナダはかなり悪いです。関税の影響か?

来週は米CPIに注目です。

値動き
各指数の値動きをまとめます。
各指数
イラン戦争が終了する可能性が浮上し、各指数ともに上昇しました。日経平均は5/7に1日としては最大の上げとなる2600円上昇し、一時63,000円を越えました。もちろんATH。S&P500やNASDAQも連日ATHを更新しました。

Gold

FX通貨ペア
今週はプチ介入があり、上値の重い展開となりました。

各国国債利回り
国債利回りは大きな変化なし。

ヒートマップ(週間騰落)
米株は好調な決算を受けて緑多め。NVIDIAもATHに迫っています。ただし、全体としては下げている下部のほうが多い。

日本株も好調です。

世界株は騰落入り乱れています。

クリプトはこじっかり。

MQL5.com新作
今週も良作なし。
TradingViewの急上昇も良さげなものはなし。
AI関連
- 5/6、米アンソロピックは、イーロン・マスク氏の宇宙開発会社Space Xと提携することで合意した。Claudeの需要急増に対応するため、提携を通じて計算能力を増強する。
健康
Prevalence and Associated Factors of Excessive Dietary Supplement Use Among Japanese Adults: Cross-Sectional Study
サプリメント利用者の2割近くが摂取目安量を超えた量を摂取しているという東邦大学の研究グループによる報告。

耐容上限量(1日にこれ以上は摂らないでね)がある栄養素に関するサプリを飲む場合はちゃんと計算してね。マルチビタミン、ミネラルは手軽だが、ULを簡単に越えてしまうので要注意。
その他、ニュース・雑学など
Oxygen supply through the tracheolar–muscle system does not constrain insect gigantism
恐竜で分かる通り、数億年前には巨大生物で地球は溢れていました。そこまで巨大化した理由は餌が豊富だったこと以外に酸素濃度が濃かったからと言われていました。少なくとも昆虫においては、この通説を覆す証拠が見つかったという論文。
ご存知の通り、昆虫は気門を通じて呼吸します。研究チームが現代の昆虫を調査したところ、ほとんどで、体の大きさに関わらず気管の末端部位に当たる気管小枝は筋肉空間の1%以下しか占めていないことが明らかになりました。3億年前の昆虫も同じと考えられ、酸素が濃くても巨大化を説明できない、とのこと。
今週は以上です。良い週末を!

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