2026年9月15日 昨日の振り返りと今日の見通し

東京湾岸の金融都市とGold・Silver・Platinumを背景にした2026年9月15日の外国為替・貴金属市況アイキャッチ 日々の相場見通し

TL;DR

昨日の振り返り

  • 14日のドル円は153.38円まで下げた後、米10年債利回りが一時5%台へ上昇したことを受けて155.00円まで反発し、154.35円で終了しました。原油高と米利上げ観測がドルを支えた一方、155円では戻り売りも確認されています。
  • Goldは反落しました。OANDAの金CFD終値は4,299.52ドルで前日比1.15%安。Reutersの現物Goldは4,312.59ドル、COMEX先物は4,351.90ドルで、原油高・米金利高・ドル高という三重の逆風が意識されました。
  • 中東の供給不安で原油は再上昇。WTIは14日終値101.39ドル、本日アジア時間には102.65ドル前後、Brentは106.93ドル前後まで上昇しています。Fedと日銀の利上げ観測を同時に強める材料になっています。

 

 

今日の見通し

  • 東京午前のドル円は154.89円まで上昇しました。155.11円が最初の上値抵抗、154.24円がピボット、153.49円が支持1です。FOMC初日で方向を決めにくいものの、米金利が5%台を維持する間は下値も限定されやすいとみます。
  • Goldは4,300ドルが短期の分岐です。4,300ドルを維持して4,350ドルを回復できれば自律反発、4,300ドルを割って定着すれば下値模索継続を警戒します。SilverとPlatinumも前日に下落しており、Gold単独ではなく貴金属全体の強弱を確認したい局面です。
  • 中国8月データは鉱工業生産が前年比5.2%と予想を上回った一方、小売売上高は0.4%と予想0.9%を下回り、固定資産投資も1~8月で7.2%減でした。AUDには「生産回復」と「内需低迷」が同時に作用し、対円では円要因の影響が引き続き大きくなりそうです。 

 

 

ドル円は155円を試すも、まだ明確な上抜けではない

事実

14日のドル円は、みんかぶFXによると高値155.00円、安値153.38円、終値154.35円でした。米10年債利回りが2023年以来となる5%台まで一時上昇したことでドル買いが強まり、155円ちょうどまで上昇しました。ただし、その後は米金利の上昇が一服すると154円台前半まで押し戻されています。

本日東京午前は154.89円付近まで上昇しました。みんかぶFXは、原油の供給不足とエネルギー高からインフレ率が落ち着きにくく、本日から始まるFOMCで利上げサイクルが再開される可能性が意識されていると報じています。CME FedWatchでは25bp利上げ確率が約92~93%まで上昇しています。

一方で、日銀も今週の会合で25bp利上げし、政策金利を1.25%へ引き上げるとの観測が強まっています。Reutersによれば投機筋は円を2月以来初めてネットロングへ転換しました。つまりドル側では米金利上昇、円側では日銀利上げという両方向の材料が存在しています。     

 

 

分析

短期的には米金利が優勢です。米10年債利回りが5%台に乗せる局面ではドル買いが入りやすく、ドル円も155円方向へ引っ張られます。ただし、日銀会合を控えて円ショートを積み上げにくいため、155円を超えれば自動的に上昇トレンド再開と判断するのは早いでしょう。

本日のピボットは154.24円、抵抗1が155.11円、抵抗2が155.86円、支持1が153.49円、支持2が152.62円です。155.11円を終値ベースで超える動きなら155.86円方向を意識できますが、155円台で上値を抑えられるなら再び154.24円方向への回帰を想定します。153.49円を割ると円買いが再加速しやすくなります。

9月15日 朝の市場マップ
9月15日 朝の市場マップ

 

 

Goldは4,300ドルが分岐、米金利5%台が最大の逆風

事実

OANDAによると、14日の金CFD終値は4,299.52ドルで前日比49.90ドル安、1.15%下落しました。日足は下ヒゲを伴う陰線で、9月安値を更新しています。Reutersでも現物Goldは4,312.59ドルまで下落し、COMEX金先物は4,351.90ドルで取引を終えました。

Goldを押し下げている主因は、原油高と米インフレの高止まりを背景としたFed利上げ観測です。金利を生まないGoldにとって、米10年債利回り5%台は明確な逆風です。ドル指数もReutersによれば99.55付近まで上昇し、ドル建てGoldの上値を抑えています。

SilverとPlatinumも同様に軟調です。Reutersによる14日の取引ではSilverが1.2%安、Platinumが1.6%安となりました。Goldだけの個別要因というより、貴金属全体が高金利とドル高の影響を受けたと考える方が自然です。     

 

 

分析

Goldは4,300ドルを維持できるかが最初の確認点です。OANDAのチャート分析でも、14日安値が底となって反発するのか、9月安値をさらに更新するのかが焦点とされています。

4,300ドルを維持し、米10年債利回りが5%を割って低下するなら、4,350ドル方向への自律反発を想定できます。一方で4,300ドル割れと米金利5%台が同時に続けば、押し目買いを急がず、次の下げ止まり確認を待つ方がよいでしょう。

Goldにとって地政学リスクは本来買い材料ですが、現在は「中東緊張→原油高→インフレ懸念→米金利上昇」という経路が強く、地政学リスクが逆にGoldを圧迫する場面があります。安全資産という一語だけで判断しないことが重要です。       

 

 

原油100ドル超えがドルと金利を支える

事実

WTI原油は14日終値101.39ドルで前日比1.34%高。本日アジア時間には102.65ドル前後、Brentは106.93ドル前後まで上昇しました。Reutersによると、サウジアラビアの重要な東西パイプラインが攻撃で停止し、供給不安が再び強まっています。

このパイプラインはホルムズ海峡を迂回して紅海側へ原油を輸送する重要インフラです。供給障害が長引けば、中東リスクプレミアムがさらに積み上がる可能性があります。     

 

 

分析

原油高は現在のマーケットを横断する中心材料です。米国ではインフレ高止まりを通じてFed利上げを後押しし、米金利とドルの上昇要因になります。日本では輸入価格の上昇を通じて物価を押し上げ、日銀利上げ観測を強める一方、交易条件悪化は円売り要因にもなります。

そのため「原油高=ドル円上昇」と一方向に決めつけるのは難しく、米金利と日銀観測のどちらが強く反応するかを確認する必要があります。現時点では米金利の上昇がドル円を押し上げていますが、日銀会合が近づくほど円側の材料が効きやすくなる可能性があります。       

 

 

中国は生産回復、消費は弱い

事実

本日発表された中国8月の鉱工業生産は前年比5.2%増となり、市場予想4.8%を上回りました。一方、小売売上高は0.4%増にとどまり、予想0.9%を下回りました。1~8月の固定資産投資は7.2%減でした。

生産は改善していますが、個人消費と投資は弱く、中国経済の内需不足は続いています。Reutersは、生産の強さと需要の弱さという不均衡が深まっていると指摘しています。     

 

 

分析

AUDにとっては評価の難しい結果です。鉱工業生産の上振れは中国向け輸出や資源需要の期待を支えますが、小売売上高と固定資産投資の弱さは景気全体への懸念を残します。

豪ドル円ではさらに円要因が大きいため、中国指標だけで方向を決めない方がよいでしょう。AUDUSDで豪ドル自体の強弱を確認し、USDJPYで円の動きを確認したうえでAUDJPYを見る方が、現在のような中銀ウィークでは判断しやすくなります。       

 

 

今週はFOMCと日銀、今日はそのポジション調整日

事実

本日からFOMCが始まり、政策発表は日本時間17日未明です。市場は25bp利上げをほぼ織り込んでいます。その後、18日には日銀会合が予定され、こちらも25bp利上げ観測が強まっています。

今日は政策発表そのものはありませんが、米国ではニューヨーク連銀製造業景気指数などが予定されています。中国の主要指標はすでに発表済みです。したがって本日の欧米時間は、明日のFOMCを前にしたポジション調整と米長期金利の動きが中心になりやすいでしょう。    

 

 

分析

FOMCで重要なのは25bp利上げそのものより、その後の利上げ継続を示すかです。タカ派なら米金利高・ドル高・Gold安が続きやすく、穏当な内容なら利上げ後の材料出尽くしでドル安・Gold反発が起こり得ます。

日銀についても利上げ自体は織り込みが進んでいます。今後の追加利上げペースを強く示せば円高、慎重姿勢なら利上げ後でも円売りが出る可能性があります。二つの会合が近接しているため、ドル円は片方だけでなく「Fedの先行き」と「日銀の先行き」の相対比較で動くと考えるべきです。

FOMCと日銀のシナリオ整理
FOMCと日銀のシナリオ整理

本日のトレード戦略

外国為替の戦略

ドル円は154.24~155.11円を最初のレンジとして見ます。155.11円を明確に上抜け、米10年債利回りも5%台を維持するなら155.86円方向への上昇を想定します。ただし155円台は日銀会合を控えた戻り売りが出やすいため、ブレイク直後の追い買いは避け、リテストを確認します。

下方向では154.24円を割って定着すると153.49円、さらに153.49円割れで152.62円を意識します。FOMC前日という性格上、強い方向感が出てもNY後半にポジション調整で戻される可能性があります。エントリーサイズは通常より抑えます。    

 

 

貴金属の戦略

Goldは4,300ドルを最重要ラインとします。4,300ドルを維持し、米金利が低下するなら4,350ドル回復を確認して短期の押し目買いを検討します。4,300ドルを明確に割る場合はロングを避け、下げ止まりを確認するまで待ちます。

SilverとPlatinumはGold以上に値幅が出やすいため、ポジションサイズを小さくします。前日の下落から反発しても、米金利5%台が続く間は追い買いをせず、Goldとの相対的な強さを確認します。

本日は原油、米10年債利回り、ドル指数、ドル円、Goldの順に確認します。FOMC前なので「予想する」より「重要水準でどう反応したか」を優先します。    

 

 

引用文献

 

 

免責事項: 本レポートに含まれる情報は、情報提供のみを目的としており、投資助言を意図するものではありません。実際の取引においては、ご自身のリスク許容度に合わせて判断を行ってください。

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