2026年10月26日 昨日の振り返りと今日の見通し|ドル円156円台と原油115ドル、金4000ドル攻防

2026年10月26日月曜日の東京・アジア市場、港を望む金融デスクと金銀白金の市況イメージ 日々の相場見通し

TL;DR

昨日の振り返り

  • 25日(日)は主要な外国為替・貴金属の通常取引が休場でした。このため、直近営業日の23日(金)と日本時間24日(土)未明までのNY市場を振り返ります。ドル円は一時157円台を回復したものの156円台に戻り、世界的な株安と円売りポジションの巻き戻しが上値を抑えました。
  • 23日のCOMEX金先物12月限は4,007.90ドルで終了し、前営業日比52.50ドル(1.29%)下落しました。金現物も4,000ドル割れを試す展開となり、銀・プラチナを含む貴金属市場では米金利と原油高を警戒した調整が目立ちました。
  • NY原油先物WTI12月限は23日に103.27ドルで終了し、前日比3.82%上昇しました。サウジアラビア周辺の供給障害懸念が原油買いにつながり、インフレ再燃と各国中銀の利上げ観測を強めました。

今日の見通し

  • 26日の東京午前はドル円が157円近辺から156円台後半へ軟化しました。くりっく365の11時47分の直近約定値は156.740円、同日の高値157.215円・安値156.650円です。今週の日米欧金融政策会合を前に、156円台半ばの攻防を確認します。
  • ロイターの26日午前の報道では、Gold現物は3,986.16ドル付近、米10年国債利回りは4.974%です。金価格は同日早朝には4,001ドルとの報道もあり、4000ドル前後で変動しています。更新時刻と現物・先物の違いに注意します。
  • Brent原油は中東情勢の緩和に向けた外交報道を受けて115ドル前後へ反落したものの、先週の大幅高を消していません。週後半の米FOMC、豪CPI、日銀会合まで、原油・米金利・AI関連株の三方向からリスクを確認します。

先週末から週明けへ:円買いと原油高の綱引き

事実:金曜日のドル円は156円台で引け、週明けも方向感が限定的

10月26日(月)の「昨日」は日曜日です。ニューヨーク市場の終値や東京市場の仲値を日曜日分として示すことはできないため、ここでは直近営業日の10月23日(金)の動きを基準にします。みんかぶFXが24日5時50分に公表したNY為替概況では、ドル円はいったん157円台に戻した後、156円台へ押し返されました。ドル売り一色というより、ドル自体の底堅さを上回る円買いが働いた構図です。

AI関連銘柄の投資採算・資金調達への懸念から、株式圧縮と米国債買いが重なりました。ただし円高は新規の円買いではなく、円ショートの巻き戻し主体との見方もあります。

26日7時02分のみんかぶFXはドル円を156.96円と報道。三菱UFJ銀行の仲値157.24円は顧客向け公示値であり、スポット約定値と混同しません。

分析:米債利回り低下が円高を支える一方、有事のドル需要は残存

ロイターの香港発26日報道では、米10年債利回りが4.974%、30年債利回りが5.299%付近まで低下し、金利差の縮小がドルを圧迫しました。しかし原油高は米国のインフレ期待を押し上げる要因でもあり、ドルが常に売られるわけではありません。株安・国債高の組み合わせでは円が強くなりやすい一方、供給制約とインフレの再燃が主導する場合には米金利上昇からドルが持ち直す余地があります。

したがって、今日のドル円では「原油が上がれば円安」「株が下がれば円高」と単純化しません。原油先物の方向、米10年債利回り、米株先物の同時変化を観察します。特に米金利が反発せずにドル円だけ上昇するときは、短期ポジションの買い戻しである可能性もあり、持続性を確認します。

米債利回り・原油・AI株安がドル円と貴金属に波及する三経路の整理図
米債利回り・原油・AI株安がドル円と貴金属に波及する三経路の整理図

東京外国為替:ドル円156円台後半、クロス円はまちまち

事実:午前の高安と豪ドル円、ユーロ円の基準値

東京金融取引所のくりっく365相場表によると、26日11時49分更新時点のドル円は直近約定156.740円(11時47分)でした。東京午前の始値157.005円、高値157.215円、安値156.650円と示されており、早朝の157円台乗せからやや円高方向へ動いています。ユーロ円は11時44分の約定値175.860円、豪ドル円は11時47分の約定値110.115円でした。異なる商品の気配値・約定値を混同しないため、いずれも市場と時刻を併記しています。

みんかぶFXの見通しでは、ドル円の中心レンジを156円台半ばから157円台半ばと見込んでいます。これは分析者の想定であって、今後そのレンジ内に収まることを保証するものではありません。26日10時08分の参考オプション情報では、ドル円の1週間インプライド・ボラティリティーが9.05%、1カ月物が8.02%。短期のイベントリスクが相対的に高い市場の織り込みを示唆します。

分析:157.00円の回復よりも米金利の追認が重要

157円は週明けの始値近辺として目立つ水準ですが、整数の節目だけを機械的な売買シグナルにはしません。156.65円付近の本日午前安値を明確に割り込み、かつ米10年債利回りが低下するなら、ドル円の下押しに整合性が生まれます。反対に157円台へ戻す場合は、米金利も上昇しているか、原油価格に買いが戻っているかを確認します。

フランスの国債格付け据え置きがユーロを下支えしました。ユーロドルは26日午前1.122ドル付近。ユーロ円はユーロドルとドル円に分解して捉え、英国予算案を巡るポンドの独自要因にも注意します。

原油と米長期金利:インフレと安全資産需要が同時進行

事実:Brentは反落しても先週の急騰を帳消しにしていない

ロイターの26日朝の記事では、Brent先物は一時1.6%安の114.88ドル、WTIは1.9%安の101.29ドルでした。同じ時間帯に出た別記事ではBrentが115ドル前後と表現されており、報道時刻による違いがあります。先週のBrent先物は6.2%上昇し、サウジアラビアを巡る供給懸念が材料となりました。日曜にはカタールの仲介担当者がイランで米国と協調した緊張緩和のための協議に参加したとの報道があり、26日はそのニュースを受けた調整売りが先行しています。

23日のWTI12月限の正式終値103.27ドルと、26日午前の時間外取引101ドル台は、同一銘柄であっても観測時刻が異なります。またBrentとWTIは受渡場所・品質・需給構造が異なる商品です。二つの価格を同じ基準値として比較しないよう注意が必要です。原油の下げがニュース主導の一時的な反落にとどまるのか、実際の供給正常化を伴うかで金融市場への意味は変わります。

分析:金への影響は地政学リスクと金利のどちらが勝つか

供給障害懸念は「地政学上の不確実性が増すため金が買われる」という経路を生みます。一方、原油高が持続すればインフレ予想を押し上げ、FRBの追加利上げ期待や名目・実質金利の上昇を通じて無利息資産である金を圧迫します。さらに急な株安による証拠金不足が発生すると、金も流動性確保のために売られる場合があります。

金下落だけで安全資産としての役割の消滅は判断できません。米実質金利、ドル指数、金ETF資金流入と原油の反応順を確認し、株安による換金売りと見分ける必要があります。

アジア:香港の反発、中国株の弱さ、シンガポールの電力投資

事実:11時09分の香港は小幅高、上海と韓国は軟調

みんかぶFXの26日11時23分の記事では、東京時間11時09分の香港ハンセン指数は23,126.35(前営業日比0.14%高)、上海総合指数は3,673.44(同0.46%安)、韓国KOSPIは5,496.15(同0.98%安)、豪ASX200は8,799.40(同0.05%高)でした。香港は前週末の約4カ月ぶり安値から一部買い戻しが入りましたが、アジア全域が一様にリスク選好へ転じたわけではありません。

中国では26日から共産党の第5回中央委員会総会が始まりました。人民元ではドル/元が6.67元を割り込む場面が報じられました。中国人民銀行の当日基準値は1ドル6.7162元ですが、これは市場で取引された6.6691元とは異なる制度上の値です。基準値と市場レートの相違は、人民元の市場化やドル全般の値動きを考えるうえでも確認すべき点です。

シンガポールでは、The Business Timesが26日9時50分にエネルギー市場監督当局EMAの新しい5カ年計画を報じました。送配電網強化に53億シンガポールドルを投じ、エネルギー貯蔵能力を2030年までに1GWh超へ拡大する構想です。これは当日のSGDスポット相場を直接動かす材料と断定できませんが、データセンター・半導体投資の拡大とエネルギー安全保障の結びつきを理解する材料です。

分析:香港株の反発だけで中国需要の改善を判断しない

香港株の小反発と上海株の下落が並存する状況では、アジアの広範な景気底入れを判断するには早すぎます。中国向け資源需要を測る際も、上海株価指数だけでなく人民元、鉄鉱石価格、工業利益、輸入量、鉄鋼生産を組み合わせるべきです。中国の9月工業企業利益は27日に発表予定であり、当日段階で結果を既知として書くことは避けます。

オーストラリア:RBAのインフレ警戒と28日のCPI

事実:豪ドル米ドル0.7030、豪ドル円110.115円

ロイター26日香港発記事の豪ドル米ドルは0.7030ドル、前日比0.04%安。くりっく365の26日11時47分の豪ドル円約定値は110.115円でした。両者の更新時刻と市場が異なるため、単純な掛け算で第三のドル円相場を復元し、精密な同時刻相場として扱うことはしません。

RBAは9月の会合で政策金利を4.60%へ引き上げました。26日にはハンター総裁補佐がインフレ対応はまだ終わっていないと述べたと報じられ、原油高による供給網への価格転嫁を懸念しました。21日にはハウザー副総裁がインフレ見通しの悪化を指摘しています。28日には豪州の9月月次CPIと7~9月期CPIが公表予定で、11月の追加利上げを巡る観測に直接影響し得ます。

分析:豪ドルには利上げ観測と中国需要懸念の逆向きの力

豪州の金利期待が強まれば金利差から豪ドル買いが入りやすくなりますが、同時に原油高・中国需要鈍化・株安が世界景気の先行き不安を高めれば、景気敏感通貨としての豪ドルは売られる可能性があります。豪ドル円では対米ドルの豪ドルの強弱と、世界的なリスク回避による円買いを分解することが大切です。

28日のCPIが予想を上回った場合は豪短期金利とAUD/USDの同時上昇を確認し、インフレ加速が景気悪化懸念を上回っているか判定します。逆にCPIが下振れ、原油も下落すれば追加利上げ観測が後退し、豪ドルが弱含む可能性があります。足元の中国株安だけで資源価格全般の下落を決めつけず、鉄鉱石と中国の景気指標を個別に追います。

貴金属:Gold 4,000ドル攻防、SilverとPlatinumも調整

事実:現物金と金先物を区別して確認する

23日のCOMEX金先物12月限の終値は4,007.90ドルでした。26日10時11分のみんかぶFXの時間外取引参考値は同じ12月限が3,994.40ドル、東京金先物27年8月限が1グラム20,508円です。ロイター26日午前の金現物は3,986.16ドル。同日の早い報道では4,001ドルとの記載もあり、4000ドル近辺の売買が続いています。先物と現物、東京の円建て商品とドル建て商品は限月・金利・為替・手数料が異なります。

銀については、23日のNY市場で銀価格も大きく下落しました。複数の市場報道によると、週明けの銀は1トロイオンス54ドル付近との参考値がありますが、参照市場や時間帯が揃わないため、本文では現在値を断定しません。プラチナも前週末に下落し、23日NY終値として1,576.90ドルとの参考系列がありますが、26日午前の検証可能なスポット約定値は得られていません。速報価格のように提示せず、直近営業日の参考値であることを明示します。

対象 確認できた基準値 読み方
Gold現物 3,986.16ドル/oz(26日午前、Reuters) 金利とドルの影響を受ける現物価格
COMEX Gold 12月限 3,994.40ドル/oz(26日10:11 JST) 先物・時間外取引の参考値
Silver 約54ドル/oz(26日アジア朝の報道参考値) 現物/先物・配信時刻の差に注意
Platinum 1,576.90ドル/oz(23日NYの参考終値) 26日のライブ価格ではない

分析:銀の工業需要と白金の自動車需要は金と異なる

金は投資・中央銀行需要の寄与が大きい一方、銀には太陽電池・電子部品などの工業用途、プラチナには触媒・化学・宝飾の実需があります。金利上昇による投資需要の縮小は共通の逆風ですが、景気悪化見通しは銀と白金の工業需要にも波及します。したがって金が底打ちしても銀・白金が同時に反発するとは限りません。

絶対価格の高低だけでは投資魅力を比べられません。ボラティリティー、流動性、先物の期限構造を銘柄別に評価し、金の4,000ドル回復が定着するか確認します。

金・銀・プラチナの価格基準と需給要因を比較したインフォグラフィック
金・銀・プラチナの価格基準と需給要因を比較したインフォグラフィック

今週の主要イベント:FOMC・豪CPI・日銀会合

事実:26日は相対的に材料が少なく、28~30日が本番

26日14時に日本の8月景気動向指数改定値、18時にはドイツ10月Ifo景況感指数の発表が予定されています。週内では27日に中国工業利益、28日に豪州CPI、ニュージーランド準備銀行・カナダ中銀の政策会合と米FOMC、29日にECB理事会・米7~9月期GDP速報値・米PCE価格指数、30日に日銀金融政策決定会合の結果と展望リポートが予定されています。発表時刻は変更され得るため、実際の取引時には各発表主体の最新日程を確認してください。

26日時点ではFRB・ECB・日銀の据え置きが中心予想です。一方、米国の12月利上げ確率は約80%織り込まれています。米コアPCEの市場予想3.1%、米GDP年率予想3.2%は未発表の予測であり、結果と混同できません。

分析:方向予想より金利再評価への備えを優先

据え置きでもタカ派的な見通しなら為替・債券・金は動きます。声明の第一反応を追わず、米2年・10年債、ドル指数、株価の方向が整合するか確認し、発表前のスプレッド拡大に備えます。

本日のトレード戦略

外国為替の戦略

ドル円は東京午前に示した156.650~157.215円のレンジを当面の観察水準とし、その上下へのブレイク後に値が定着するか確認します。156.65円を下回っても米10年債利回りが反発している場合は下方向への追随を控えます。157.20円超えの場合も、ドル高の裏付けとなる米金利上昇や原油反発がなければ逆行リスクを警戒します。数値は同日のくりっく365の午前高安であり、固定的な推奨注文価格ではありません。

米欧の主要指標発表時はスプレッドが拡大し得ます。許容損失を先に決めます。豪ドル円は110円前後を基準に、AUD/USDとドル円を同時監視して独自要因と円要因を分けます。米国市場のリスク回避が再燃する局面では、円高方向のクロス円全般への波及に注意します。

貴金属の戦略

Goldは現物4,000ドル付近での売買の優劣をまず確認します。現物が4,000ドルを明確に回復し、米長期金利の低下が続くなら戻りの持続性を検討できます。逆に4,000ドル付近の回復が失敗し、原油が再上昇して金利が上向く場合は下値試しのリスクが残ります。23日の先物安値を現物価格の厳密な損切り位置として流用せず、利用する取引所・CFDの気配とスプレッドを基準にします。

SilverはGoldより工業景気への感応度が高く、急落直後の反発が大きくても持続性は別問題です。Gold/Silver比や工業金属の価格を確認し、独立した損切り・資金管理を適用します。Platinumは検証できる26日午前のライブ価格が不足しているため、本稿の参考値だけで逆指値を置くことは避け、利用先の約定可能価格を先に確認します。いずれも複数市場の価格を一つの「現在値」に混在させず、相場急変時は取引数量を抑える判断が必要です。

引用文献

免責事項: 本レポートに含まれる情報は、情報提供のみを目的としており、投資助言を意図するものではありません。実際の取引においては、ご自身のリスク許容度に合わせて判断を行ってください。

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