TL;DR
昨日の振り返り
- 23日のドル円は157.34円を安値に158.40円まで上昇し、158.32円で終了しました。米9月PMI速報値が製造業57.0、サービス業58.7と予想を大きく上回り、米10年債利回りが5.11%まで上昇。追加利上げ観測の高まりからドル買いが強まりました。
- Goldは下落。OANDAの金CFDは4287.41ドルで前日比1.63%安、COMEX金12月限も4318.40ドルで58ドル安でした。強い米景気指標、米金利上昇、ドル高が同時に重石となりました。
- 原油は中東情勢を背景に高値圏を維持したものの、本日朝はBrent102.05ドル、WTI91.48ドルまで反落。高金利・高原油というインフレ圧力は残るものの、エネルギー価格の上昇一服はGoldには小さな支援材料です。
今日の見通し
- 東京午前のドル円は大型連休中の円安を修正し、157.80円付近まで下落しました。158円台では政府・日銀の円安けん制と介入警戒が強く、上値追いよりも158.02円、158.70円を回復できるかを確認したい局面です。
- Goldはシンガポール時間朝に4290ドル前後。米10年債利回りが5.11%と高水準のため上値は重い一方、4200ドル台は9月を通じて支持帯として意識されています。4,300ドル回復の有無が短期の分岐になります。
- 本日は17:00の独Ifo景況感、21:30の米新規失業保険申請件数、23:00の米新築住宅販売が注目です。豪8月雇用者数は3.95万人増と予想を上回りましたが、失業率は4.6%へ上昇し、豪ドルは一時下落しました。
ドル円は158円台回復後、東京午前に157円台へ調整
事実
23日のドル円は、みんかぶFXのピボットデータで高値158.40円、安値157.34円、終値158.32円でした。海外時間では米9月PMI速報値が強く、製造業57.0、サービス業58.7、総合58.4といずれも高水準となりました。外為どっとコムによると、総合PMIは2021年7月以来の高水準です。 強い景気指標を受けて米国債が売られ、米10年債利回りは5.1142%、米2年債利回りは4.8973%まで上昇しました。Reutersによると本日朝の米10年債利回りも5.11%付近を維持しており、Fedの追加利上げ観測がドルを支えています。Fedのバー理事も、インフレ率を目標に戻すには追加の政策調整が必要になる可能性が高いとの見方を示しました。 ただし、本日の東京市場では様相が少し変わりました。連休明けに国内勢が戻り、ドル円は157.80円付近まで円高方向へ調整しています。先週のレートチェック水準を再び上回ったことで、158円台では介入警戒が明確に強まっています。三菱UFJ銀行の本日仲値は158.01円でしたが、その後は円買いが優勢となりました。
分析
ドル円の短期トレンド自体はまだドル高寄りです。米景気指標が強く、米長期金利が5%台に乗っているため、金利差だけを見ればドル買い材料が続いています。一方で、日本の10年国債利回りも本日3.055%まで上昇し、1996年以来の高水準となりました。円金利も上昇しているため、「米金利高だけで一方向に160円へ向かう」とは言い切れません。 本日のピボットは158.02円、上値抵抗1が158.70円、抵抗2が159.08円です。下値は157.64円、156.96円が支持候補です。東京午前は157.64円に接近しており、ここを維持して158.02円を回復できれば再び158円台後半を試す余地があります。一方、157.64円を明確に割れば、156.96円方向まで連休中の円安を巻き戻す展開を想定します。

Goldは4287ドルまで下落、米金利5%台が最大の重石
事実
Goldは23日に反落しました。OANDAの金CFDは4287.41ドルで終了し、前日比71.13ドル安、1.63%下落しています。COMEX金12月限も4318.40ドルで58ドル安でした。OANDAは、米長期金利の上昇とドル高が売り材料になったと整理しています。 本日朝のThe Business Timesでは、現物Goldは4290.29ドル、Silverは64.31ドル。Reutersでは時間帯の違いからGold4301.89ドルと報じられており、概ね4290~4300ドル近辺で推移しています。Platinumは前日のNY10月限が1748.6ドルまで下落し、東京市場でも反落して始まりました。 Goldにとって最大の逆風は米金利です。米5年債利回りは2007年以来初めて5%を超え、米10年債も5.11%付近です。利息を生まないGoldは、実質金利・名目金利が上昇すると相対的な魅力が低下します。さらにドルも約2カ月ぶりの高値圏にあり、ドル建てGoldには二重の逆風です。
分析
一方で、Goldが完全に崩れたわけではありません。OANDAのテクニカル分析では、9月を通じて4200ドル台が支持帯として機能しています。中東情勢も解決には遠く、安全資産需要は残っています。したがって現在は「高金利・ドル高による売り」と「地政学リスク・4200ドル台の押し目買い」がぶつかる局面です。 短期では4300ドルを回復して維持できるかが最初の焦点です。4300ドルを回復し、米金利が5.1%台から低下するなら4320~4350ドル方向への反発を想定できます。反対に4280ドルを明確に割り込む場合は4250ドル、さらに4200ドル台前半への調整を警戒します。 Silverは前日4%下落した後64.31ドルで推移しています。Goldより値動きが大きいため、64ドルを維持できるかが短期の目安です。PlatinumもNY市場で大きく下げており、1750ドル近辺を回復できるかを確認したいところです。
原油・債券市場は「高インフレと景気」の綱引き
事実
Reutersによると本日朝のBrent原油は102.05ドル、WTIは91.48ドルまで低下しました。中東情勢の緊張は続いていますが、米中貿易休戦延長への期待や、米・イラン協議の行方を見ながら原油は直近高値からやや調整しています。 一方、債券市場の緊張は続いています。米10年債利回りは5.11%、日本10年国債利回りは3.055%と、日米とも長期金利が大きく上昇しています。日本10年債は30年ぶりの高水準です。円安による輸入インフレも日本の長期金利を押し上げる一因とされています。
分析
原油が100ドル前後まで下がることは、インフレ期待を少し落ち着かせるためGoldにはプラス、円にも交易条件改善を通じてプラスです。ただし、現状では米景気指標が強く、Fedの追加利上げ観測が金利を押し上げているため、原油安だけでドル高トレンドが反転する状況ではありません。 今日のGoldを見る際は「原油」より「米10年債利回り」を優先します。ドル円では米金利に加え、日本国債利回りと介入警戒の3つを同時に確認する必要があります。
豪ドルは雇用者数増でも失業率4.6%へ上昇
事実
豪州8月雇用統計は、雇用者数が前月比3.95万人増と市場予想2.0万人増を上回りました。一方、失業率は4.5%予想に対して4.6%へ上昇。正規雇用者数は0.63万人減、非常勤雇用者数は4.58万人増でした。 東京午前の豪ドルは一時下落しました。みんかぶFXは、失業率上昇が豪ドル売りを誘った一方、就業者数は拡大傾向を維持しており、失業率上昇は労働参加率上昇が背景として、反応は一時的としています。豪ドル円は110.81円付近まで下落しました。
分析
豪ドルは雇用者数の増加自体は悪くありませんが、正規雇用の弱さと失業率上昇がRBAの追加引き締め期待を強く押し上げる内容ではありません。AUDJPYは円側のボラティリティが大きいため、豪ドル単独の強弱を見るならAUDUSDを先に確認した方が分かりやすいでしょう。
今日確認しておきたいイベント
本日は17:00にドイツ9月Ifo景況感指数が発表されます。市場予想は89.0、前回は88.8です。欧州景気への安心感が強まればユーロ買い要因になりますが、現在はドル高トレンドの方が強く、ユーロドルの反応は限定的になる可能性があります。 21:30には米新規失業保険申請件数が発表されます。前日の米PMIが非常に強かったため、今日の雇用関連指標も強ければ「景気が強い→追加利上げ」という連想が続き、米金利とドルが再上昇しやすくなります。 23:00には米8月新築住宅販売件数が発表され、60.7万件から61.7万件への増加が予想されています。住宅市場まで強ければFedの追加利上げ観測を補強しやすく、逆に弱い数字なら米金利の高止まりに一服感が出る可能性があります。

本日のトレード戦略
外国為替の戦略
ドル円は157.64~158.70円を第一レンジとして見ます。東京午前に157.80円まで調整しているため、157.64円付近で下げ止まり、158.02円を再び上抜けるなら158.70円を試す動きを想定します。158.70円を明確に突破すれば159.08円、さらに159.76円が次の候補ですが、158円後半から159円台では政府・日銀の円安けん制やレートチェックへの警戒を強く意識します。 一方、157.64円を明確に割り、戻しても同水準を回復できない場合は156.96円方向への下落を想定します。介入そのものを予想してポジションを取るのではなく、値動きと当局発言を確認してから対応します。 AUDUSDは豪雇用統計後の下落が一時的かを確認します。AUDJPYは円側の影響が強いため、ドル円とAUDUSDの両方を確認した上で判断します。
貴金属の戦略
Goldは4300ドルを最初の分岐とします。4300ドルを回復し、米10年債利回りが5.1%を下回る方向へ動けば、4320~4350ドル方向の反発を検討します。4280ドルを割り、米金利が再び上昇する場合は4250ドル、4200ドル台前半までの調整を警戒します。 Silverは64ドルを基準にします。64ドルを維持してGoldが反発するなら65ドル方向への戻りを確認します。Platinumは1750ドル近辺を回復できるかに注目し、Gold・Silverより弱い状態が続くなら無理に逆張りしません。 本日は、ドル円では158円台の介入警戒、Goldでは米10年債利回り5%台という二つの大きな制約があります。方向を決め打ちせず、重要水準を抜けた後のリテストを待つ方針で臨みます。
引用文献
- Reuters「Bonds shaky, oil eases off highs amid trade, peace talks」2026-09-24
- Reuters「Japan’s 10-year bond yield hits 30-year high after US Treasury selloff」2026-09-24
- The Business Times「Gold holds drop as higher oil and hot US data fan rate hike bets」2026-09-24
- みんかぶFX「【本日の見通し】ドル高の地合いは継続か」2026-09-24
- みんかぶFX「円高、大型連休中の円安に調整=東京為替前場概況」2026-09-24
- みんかぶFX「東京市場 ピボット分析(主要国通貨)」2026-09-24
- みんかぶFX「本日の予定【経済指標】」2026-09-24
- 外為どっとコム「ドル/円今日の見通し|158円台回復 追加介入は困難な情勢に」2026-09-24
- OANDA「金(XAU)見通し:金価格は下落し4287ドル」2026-09-24
- みんかぶ先物「NY貴金属引け速報=軒並み下落、米PMIの上昇が圧迫」2026-09-24
免責事項: 本レポートに含まれる情報は、情報提供のみを目的としており、投資助言を意図するものではありません。実際の取引においては、ご自身のリスク許容度に合わせて判断を行ってください。


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