TL;DR
昨日の振り返り
- 2日のドル円は米9月雇用統計を受けて156.95円まで急落した後、157.92円付近まで反発し、157.85円で終了しました。非農業部門雇用者数は前月比2.9万人増と予想9.0万人増を大幅に下回り、失業率は4.2%へ悪化、平均時給も前年比3.0%まで鈍化しました。
- 米雇用統計を受けて10月FOMCでの追加利上げ確率は一時13%前後まで低下しましたが、その後22%程度へ戻しました。米10年債利回りも一時5.15%台へ低下後、5.29%台へ急反発し、ドル売りは長続きしませんでした。
- GoldはOANDAの金CFDで4140.52ドルと0.88%下落。一方、本日アジア時間の現物Goldは4158ドル前後、Silverは61.40ドル、Platinumは1708ドル前後へ反発しています。
今日の見通し
- 東京午前のドル円は157円台後半を中心に推移し、一時157.40円台まで下げた後157.80円台へ戻しました。弱い米雇用統計でも崩れ切れない点が印象的で、米長期金利の高止まりと欧州財政不安によるドル需要が下値を支えています。
- 本日は14時に高市首相の所信表明演説が予定されています。積極財政色が強ければ円売り・日本国債売り、財政規律を強調すれば円買いという反応が考えられますが、短期的には158円台の介入警戒が上値を抑えます。
- 今夜23時の米ISM非製造業景況指数が最大材料です。予想55.0、前回55.4。強い結果ならFed利上げ観測が再び強まりドル円158円台、弱い結果なら157円割れを試す可能性があります。
ドル円は157円台後半、弱い米雇用でも下値が固い
事実:NFPは2.9万人増、失業率4.2%でもドル円は157円台へ戻す
2日の米9月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比2.9万人増にとどまり、市場予想9.0万人増を大幅に下回りました。失業率は4.2%へ悪化し、平均時給も前年比3.0%と2021年5月以来の低い伸びでした。労働市場の鈍化は明確です。
発表直後、米10年債利回りは5.15%台まで低下し、ドル円は156.95円まで急落しました。しかしその後は米国債の大量発行懸念やインフレ圧力が再び意識され、10年債利回りが5.29%台へ戻るとドル円も157.92円付近まで反発しました。
本日朝は157.80円台で始まり、10時台にはユーロ円の下落につれて157.40円台へ軟化しましたが、11時35分には再び157.80円台へ戻しています。フランス財政悪化懸念でユーロが売られ、そのドル買いが他通貨にも波及しています。
分析:157.13円を守る限り押し目買い優勢、158.40円超は介入警戒
本日のピボットは157.67円、抵抗1が158.40円、抵抗2が158.94円、支持1が157.13円、支持2が156.40円です。弱い米雇用統計でも157円台を維持しているため、157.13円を明確に割らない限りは押し目買いが入りやすいとみます。
ただし158円台では本邦当局による円安けん制が強く意識されます。158.40円を上抜けても158.94円から159円台は追い買いよりも反落リスクを優先します。

米雇用鈍化でFed10月利上げ観測は22%、ただし12月利上げが本線
事実:10月利上げ観測は大幅後退、Goldには支援材料
米雇用統計を受け、10月FOMCでの追加利上げ確率は発表前の60%台から一時13%前後まで低下し、その後22%程度まで戻しました。Reutersも10月据え置き確率を約78%と伝えており、次回会合での利上げは本線ではなくなっています。
ただし市場の本線は12月利上げです。Fed高官からもインフレへの警戒とデータ次第で追加利上げを排除しない発言が続いており、雇用の弱さだけで金融引き締め局面終了と判断するのは早い状況です。
分析:今夜のISMは「サービス物価」と金利反応を見る
本日のISM非製造業は55.0が予想されています。米経済の中心であるサービス業が強く、価格関連指数も高止まりすれば、10月利上げ確率が再び上昇しなくても長期金利は下がりにくくなります。
逆に景況指数と価格指数がともに弱ければ、雇用統計との組み合わせで米景気減速が意識され、米2年・10年債利回りが低下しやすくなります。ドル円では157.13円、Goldでは4200ドルが重要な確認ラインです。
Goldは4158ドルへ反発、利上げ観測後退と高金利が綱引き
事実:Gold4158ドル、Silver61.40ドル、Platinum1708ドル
Reutersによると、本日アジア時間の現物Goldは0.4%高の4158.17ドル、COMEX金12月限は4186.40ドルです。Silverは1.7%高の61.40ドル、Platinumは0.6%高の1708.48ドルとなっています。
2日のOANDA金CFD終値は4140.52ドルで、前日比36.865ドル安、0.88%下落しました。米雇用統計後にFed利上げ観測が後退したことは買い材料ですが、米長期金利が再び上昇したため戻りは限定的でした。
分析:4140ドルを守れば4200ドル回復を試す余地、割れれば4100ドル
Goldは4140ドル前後が短期支持線です。ISMが弱く米金利が低下すれば4200ドル方向へ戻す余地があります。一方、ISMが強く長期金利が再び上昇する場合は4140ドル割れから4100ドル方向を警戒します。
Silverは60ドル台を維持できており、Goldより反発が強い状態です。Platinumは1700ドルを維持できるかが焦点で、割り込む場合は工業需要への懸念を意識します。
原油はBrent102ドル台、G7備蓄放出でも地政学リスクが支える
事実:G7は最大1億バレル放出、Brentは102ドル台
先週末、G7はIEAと連携し今後4カ月で原油・軽油を最大1億バレル放出すると表明しました。供給不安緩和の材料ですが、2日のWTIは91.11ドルで下げ幅を縮小し、本日ReutersではBrentが102.20ドル前後で推移しています。
一方、イエメンでは政府軍がフーシ派支配地域の奪還作戦を開始しており、紅海・中東の供給リスクは完全には後退していません。
分析:原油100ドル超は円安と高金利の両方を支える
原油が100ドルを上回る状態は、日本にとって輸入コスト増加を通じた円安材料です。同時に米国ではインフレ懸念を残し、長期金利を支えるためドル高要因にもなります。
原油が100ドルを明確に割り込むまでは、弱い米雇用だけでドル円が大きく下落しにくい背景が残ります。Goldにとっても地政学リスクは買い材料ですが、原油高から金利高へ波及すると相殺されます。
高市首相の所信表明と日本金利、円相場への影響
事実:14時に所信表明、積極財政と市場安定への姿勢を確認
本日14時には臨時国会で高市首相の所信表明演説が予定されています。市場は積極財政、物価高対策、成長投資、国債発行への姿勢を確認します。
Reutersは本日、元日銀審議委員の野口旭氏が、日本は低金利と大規模財政支出から脱却すべき段階に入り、日銀は12月に1.5%へ追加利上げする可能性があるとの見方を示したと報じています。
分析:積極財政色が強ければ円売り、財政規律なら円買い
積極財政が強く意識される場合、日本国債利回り上昇と財政懸念が同時に進み、短期的には円売りに反応する可能性があります。一方、財政規律と物価抑制を強調すれば、円の信認回復につながります。
ただし為替の主因は依然として日米金利差です。所信表明だけでドル円のトレンドが反転するより、米長期金利と日銀追加利上げ期待がどう変化するかを確認した方がよいでしょう。
豪ドルは豪州休場、中国も国慶節でアジア材料が少ない
事実:AUDUSD0.6956、AUDJPY109.77で先週末終了
先週末のAUDUSDは0.6956で終了し、本日のピボットは0.6948、抵抗1が0.6984、支持1が0.6921です。AUDJPYは109.77で終了し、ピボット109.63、抵抗1が110.04、支持1が109.37です。
本日は豪州が勤労感謝の日、中国も国慶節で休場です。アジア時間の資源国通貨は独自材料が少なく、ドル・円・株式市場の動きに左右されやすくなります。
分析:AUDUSDは0.6921~0.6984、AUDJPYはドル円の方向を優先
AUDUSDは0.6921~0.6984を短期レンジとします。米ISMが強ければ0.6921割れ、弱ければ0.6984方向を確認します。
AUDJPYは豪州独自材料が少ないため、ドル円と円キャリーの動向を優先します。ドル円が157円台を維持する限り下値は支えられやすいものの、介入警戒による円買いには注意が必要です。
本日は23時のISM非製造業、高市首相演説も確認
事実:ISM予想55.0、サービス業PMI確報58.7
本日は22時45分に米サービス業PMI確報値とコンポジットPMI確報値、23時にISM非製造業景況指数が発表されます。ISMは前回55.4、予想55.0です。
欧州ではサービス業PMI確報とPPIも予定されています。さらにフランス財政悪化懸念によるユーロ売りがアジア時間から強く、ユーロドルは1.1209まで下落しています。
分析:ISMよりも金利が重要、157.67円を中心に上下を判断
ドル円は157.67円のピボットを中心に、上は158.40円、下は157.13円を確認します。ISMが強く米金利が上昇すれば158.40円突破から158.94円方向、弱ければ157.13円割れから156.40円方向です。
ただし雇用統計を消化した直後で、ドル円1週間物ボラティリティも8%台まで低下しています。今夜は大きなブレイクを追うより、金利反応が確認できるまで待つ方が適しています。

本日のトレード戦略
外国為替の戦略:157.13~158.40円を基本レンジ、158円台は介入警戒
ドル円は157.13~158.40円を短期レンジとして見ます。157.67円付近を維持し、ISM後に米金利が上昇するなら158.40円方向を検討します。ただし158円台では円安けん制が強く、追い買いは避けます。
157.13円を明確に割り込み、米金利も低下する場合は156.40円方向を警戒します。高市首相の演説前後は日本国債利回りと円の反応を同時に確認します。
貴金属の戦略:Goldは4140ドルを下値基準、4200ドル回復を確認
Goldは4140ドルを短期の下値基準とします。Fed利上げ観測後退と米金利低下が続けば4200ドル回復を狙う流れを確認します。
一方、ISM上振れで米長期金利が再上昇する場合は4140ドル割れから4100ドル方向を警戒します。Silverは60ドル、Platinumは1700ドルを支持線として確認します。
引用文献
- Reuters「Stocks upbeat, dollar wobbles as Fed hike bets recede」2026-10-05
- Reuters「Gold gains as October Fed rate hike prospects fade」2026-10-05
- Reuters「Dollar holds firm as French fiscal woes keep euro on back foot」2026-10-05
- Reuters「Reflationist ex-BOJ policymaker calls end to low rates, big spending」2026-10-05
- The Business Times「Japan stocks gain, Asian shares rise as Fed hike bets ease, oil gains」2026-10-05
- 外為どっとコム「ドル/円今日の見通し|米雇用統計で下落 高市首相の積極財政方針に注目」2026-10-05
- 外為どっとコム「今日のドル円|米雇用悪化を跳ね返すドル買い圧力」2026-10-05
- みんかぶFX「本日の見通し ドル円はしっかりした動きが続くか」2026-10-05
- みんかぶFX「東京市場 ピボット分析(主要国通貨)」2026-10-05
- みんかぶFX「本日の予定 経済指標」2026-10-05
- みんかぶFX「本日の予定 発言・イベント」2026-10-05
- みんかぶ先物「今日の視点 貴金属=軒並み下落、NY安を引き継ぐ」2026-10-05
- OANDA「金価格は下落し4140ドル|米長期金利の上昇が影響」2026-10-05
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