今週の気になった値動き、データ、ニュース、論文などをまとめます。
今週の外為市場
【2日】
●東京市場
米国・イスラエルによるイラン攻撃とハメネイ師死亡報道を受け、有事のドル買いと円買いが交錯。ドル円は155.85付近から156円台後半へ上昇し、その後も交渉拒否報道や戦火拡大で157円台へ。ユーロドル、ポンドドルは戻しを挟みつつもドル買い再燃で下落基調。
●ロンドン市場
欧州株安、米株先物安、原油高止まりでリスク警戒が継続。ドル円は157.25付近まで上昇後、157円割れへ小幅調整。ユーロドルは1.16台後半まで下げた後に買い戻し、ポンドドルも急落後に1.34台を回復したが、全体としては慎重姿勢が支配的。
●NY市場
有事のドル高が強まり、ドル円は157円台半ばまで上昇。原油高とFRB利下げ観測後退もドルを支援。ユーロドルは1.16台へ下落し、1.15ないし1.14が下値目標として意識。ポンドドルも1.33台前半まで下落し、テクニカル悪化が意識された。
【3日】
●東京市場
株安・原油高でリスク警戒が継続し、有事のドル買いが優勢。片山財務相の介入警戒発言が上値を抑えるも、ドル円は157円台を維持。ユーロドル、ポンドドルは午後にかけてさらに下落し、クロス円も不安定。
●ロンドン市場
米・イスラエルとイランの攻撃応酬、ホルムズ海峡封鎖懸念、原油高でスタグフレーション懸念が強まり、ドル買いが一段と加速。ユーロドルは1.15台、ポンドドルは1.32台へ下抜け。ドル円は157円台後半まで上昇し158円に接近。
●NY市場
原油高・株安・金利上昇の中でドル高継続。トランプ大統領の強硬発言で戦闘長期化懸念が強まり、ドル円は157円台後半へ上昇。ユーロドルは1.1530付近まで急落、ポンドドルも1.32台半ばへ下落。リスク回避とインフレ再燃懸念が市場を支配。
【4日】
●東京市場
トランプ大統領の強硬姿勢でアジア株が大幅安となり、ドル円は157円台後半で神経質な推移。株の下げ幅縮小で一時157.18付近まで下げたが、ドル売りは続かず。日銀総裁や財務相の円安警戒発言への反応は限定的。
●ロンドン市場
連日のドル買いの反動で調整のドル売り。NYTの停戦協議打診報道を受けてドル円は156.80付近まで下落、ユーロドルは1.1647付近、ポンドドルは1.34付近まで買い戻し。株高・原油安も追い風となったが、イラン側否定で安心感は限定的。
●NY市場
イラン情勢絡みのドル高が一服し、ドル円は一時156円台へ下落。停戦協議報道や米財務長官の輸送支援策示唆で雰囲気は和らいだが、イラン側否定で本質的改善には至らず。ユーロドル、ポンドドルは買い戻されたが、主要な移動平均線の下で推移し戻りは限定的。
【5日】
●東京市場
前日の米株反発を受けて有事のドル買いが緩み、ドル円は156.46付近まで下落。その後、クウェート沖タンカー爆発報道で中東情勢悪化の長期化懸念が再燃し、157.25付近まで反発。ユーロドル、ポンドドルは再び下落し、ユーロ円も下値支持を割り込んで弱含み。
●ロンドン市場
パニック的売りは一巡し、欧州株は自律反発。ドル円は157円台前半で推移し、ユーロドルは1.16付近、ポンドドルは1.33台後半へ買い戻し。ECB副総裁は紛争長期化なら政策変更が必要と述べ、インフレ再燃リスクが意識された。
●NY市場
イランが中東諸国の米軍基地にミサイル・ドローン攻撃を行い、原油は82ドル台へ急騰。米金利も上昇し、ドルへの逃避買いが再強化。ドル円は157円台後半まで上昇し158円を再び試す展開。ユーロドルは1.15台、ポンドドルは1.32台へ下落し、欧州のエネルギー脆弱性も意識された。
【6日】
●東京市場
午前は157.39-157.62の小動きだったが、午後に日経平均が急反発しリスク回避後退。片山財務相のデフレ回帰を否定できない発言も円売りを誘い、ドル円は157.90円まで上昇。ユーロ円、ポンド円も円売りに連れて上昇。
●ロンドン市場
中東有事長期化懸念と原油84ドル台上昇でドル買い優勢。欧州金利急騰やECBの利上げ織り込み進行は本来ユーロ買い材料だが、有事のドル買いが上回った。ユーロドルは1.15台後半、ポンドドルは1.33台前半へ軟化し、ドル円は再び157円台後半へ。
●NY市場
ドル高基調が続き、ドル円は一時158円台へ上昇。ただし158円台は維持できず上値抵抗として機能。原油は一時92ドル台まで急騰。米雇用統計が予想外の減少となりドルは上下したが、中東情勢の混迷継続で最終的にドル高地合いは維持された。
【総括】
週を通じて中東情勢の急激な悪化が市場の中心材料となり、為替・株式・原油が強く連動する典型的な有事相場となりました。ドル円は有事のドル買いと円買いが交錯しつつも、原油高とインフレ再燃懸念、FRB利下げ観測後退を背景に157円台後半から一時158円台まで上昇しました。ユーロドルとポンドドルは一段安となり、欧州通貨の弱さも鮮明でした。途中で停戦観測による調整は入ったものの、イラン側否定や追加攻撃で緊張緩和には至らず、週末までドル高・高ボラティリティの地合いが続きました。
【来週の見通し】
中東情勢悪化と原油高を背景に、ドル選好地合い自体は続きやすいです。また、原油高によるインフレ圧力から、米金利据え置きを意識したドル買いも想定されています。ただし米ドル円は159円では強く為替介入が意識されるため、上値も重い展開が予想されます。
ただし、円安がさらに進むと為替介入警戒が一段と強まりそうです。特に159円台に再上昇する場面では、日米当局による円安けん制や介入観測が強まり、ドル買い・円売りの勢いが鈍る可能性があります。
今週の重要ニュース
- 3/2、欧州の指標ガス先物は、一時50%急騰し約4年ぶりの上昇幅となった。カタールで国内最大のガス田ラスラファン複合施設がドローン攻撃を受け、LNG生産を停止したと発表した影響で。
- 3/3、ゴールドマン・サックスが『米S&P500、短期的には「苦痛を伴う」』と警鐘(R)。
- 3/5、米国・イスラエルとイランの軍事衝突の影響で原油相場は上昇し、北海ブレント原油先物は85ドル台に乗せた。米国債は4営業日続落、2年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。
ファンダ
CME投機筋ポジション(水曜日時点)
JPYは小動きですが、再びネットショートに。

米10年債はやや大きめの取引が続いており、ショートの解消が続いています。

Goldは超小動き。

今週・来週の経済指標・休場
雇用統計はかなり悪い9.2万人減でしたが、市場はそれほど悪く受け止めなかったのか、米ドル円は50pips下げた後、30分で全モしました。

来週はCPIとPCEに注目です。

値動き
各銘柄値動きです。
各指数
イランでの戦争長期化で各国ともに下げました。4週間ほど続く見込みというトランプ発言も重しになっています。

Gold
月曜日に大きく上げ、円建てではATHを達成しましたが、火曜日に急落し、週でもマイナスとなりました。地政学リスクは上がっているので来週も上げを予想しています。

FX通貨ペア
今週は方向感のない1週間となりました。Oil上昇時にはメキシコとカナダが買われると言われたりしますが、そのとおりの値動きでしたね。

各国国債利回り
ヒートマップ(週間騰落)
米株はテクノロジー系がアゲアゲ。ヘルスケアがサゲサゲ。

日本株はかなりの下落です。イラン情勢が落ち着き、オイル価格が下落し、米株が上げないと厳しいですね。

世界株はイランでの戦闘長期化でサゲサゲです。

クリプトは意外と小じっかり。

MQL5.com新作
今週も良作なし。ちょっとこのコーナーは考えないとあかんな。
AI関連
- 3/4、GoogleがGemini 3.1 Flash-Liteを発表。高知能はそのままに、高速・低コスト化を実現したとのこと。
- 3/4、OpenAIがGPT-5.3 Instantを発表。
- 3/5、OpenAI、CodexアプリのWindows版を発表。
- 3/6、OpenAIが最新モデル、GPT-5.4を発表。コンピュータ操作ベンチマークで過去最高スコアの75%を記録。GPT 5.4 Proも同時に公開。
健康
Recombinant zoster vaccine is associated with a reduced risk of dementia
帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の接種が、将来の認知症発症リスクを大きく下げる可能性を示した最新研究です。先週はかなり話題になってましたね。
TL;DR(3行)
- 約6.6万人の医療データを分析した研究で、帯状疱疹ワクチン接種者は認知症リスクが約51%低かった。
- ウイルス再活性化による神経炎症が認知症に関与する可能性があり、ワクチンがそれを抑える仮説。
- ただし観察研究で追跡期間も約3.4年と短く、因果関係や長期効果は未確定。
重要ポイント
- 研究結果
- 約65,800人の医療データを分析
- シングリックスを2回接種した人は、未接種者より認知症発症リスクが51%低い
- 健康意識バイアスへの対策
- 他のワクチン(Tdap)接種者とも比較
- それでも帯状疱疹ワクチン接種者の方が27%低リスク
- 考えられるメカニズム
- 水痘・帯状疱疹ウイルスは神経に潜伏
- 再活性化 → 神経炎症・神経損傷
- ワクチンが再活性化を抑え、脳へのダメージを減らす可能性
- 影響の範囲
- アルツハイマー型だけでなく
- 脳血管性認知症やMCI(軽度認知障害)でもリスク低下が示唆
研究の限界
- 観察研究のため因果関係は未証明
- 追跡期間は平均約3.4年と短い
- 医療受診データのみで未診断患者が含まれていない可能性
結論
帯状疱疹ワクチンは本来の目的である帯状疱疹予防に加え、将来の認知症リスクを下げる可能性が示された。ただし現時点では「強い関連」が示された段階であり、長期追跡研究や因果関係の検証が今後必要とされる。
その他、ニュース・雑学など
Women Work More Than Men
Unpaid(給与が支払われない家事とか)を入れるとどの地域でも女性の方が働いてるってデータ。感謝感謝。

今週は以上です。良い週末を!

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