2026年9月14日 昨日の振り返りと今日の見通し

2026年9月14日の東京市場とGold・Silver・Platinumを表現した外国為替・貴金属市況アイキャッチ 日々の相場見通し

TL;DR

昨日(週末)の振り返り

  • 前営業日11日のドル円は、高値154.62円・安値153.24円・終値153.61円。米8月CPIはコア前月比が市場予想の+0.2%を小幅に上回る+0.3%となり、発表直後は154.48円付近まで上昇しましたが、日銀利上げ観測も強く、ドル高は持続しませんでした。
  • GoldはOANDAの金CFDで4349.42ドル、前日比+0.75%と反発。ただし週明け14日早朝の現物Goldは4327.80ドルへ下落し、Silverは63.75ドル、Platinumは1782.50ドルまで軟化しました。原油高と米金利高が貴金属の重石です。
  • Brent原油は107ドル台、WTIは102ドル台へ再上昇。サウジの東西パイプライン停止とホルムズ海峡・バブ・エル・マンデブ海峡の供給不安が重なり、インフレ懸念が再燃しました。米10年債利回りは4.97%前後まで上昇しています。

 

 

今日の見通し

  • 東京午前のドル円は154.03円付近まで上昇。Fed利上げ観測と有事のドル買いが支える一方、18日の日銀会合での25bp利上げ観測が円を支えており、154円台では上値の重さも残ります。短期の節目は154.41円、153.03円です。
  • Goldは4300ドル台前半が支持帯として機能するかが焦点です。地政学リスクは安全資産需要を支えますが、原油107ドルと米10年債4.97%は明確な逆風です。4300ドル台前半を維持し、4350ドルを回復できるかを確認します。
  • 今週は16日のFOMC、17日のBOE、18日の日銀会合が続く中銀ウイークです。Fedと日銀の利上げ自体はかなり織り込まれており、今後の利上げペースや声明の強弱がドル円・Goldの次の方向を決める可能性があります。

 

 

ドル円は154円台へ戻すも、日米利上げ観測が綱引き

事実

前営業日11日のドル円は、高値154.62円、安値153.24円、終値153.61円でした。米8月CPIはコア前月比が+0.3%と市場予想の+0.2%をわずかに上回り、発表直後は154.48円付近までドル買いが進みました。しかし、その後は153.24円まで反落し、米10年債利回りが4.967%近辺まで戻すと153円台後半へ持ち直しています。

週明け14日もドルは底堅く、東京午前には154.03円付近まで上昇しました。みんかぶFXは、有事のドル買いに加え、米利上げ観測がドルを押し上げていると報じています。Reutersによると市場は16日のFOMCで25bp利上げする確率を約86%まで織り込み、Goldman Sachsも9月利上げ予想へ転じました。

一方、円側にも強い材料があります。ReutersとThe Business Timesによれば、18日の日銀会合で政策金利を1.25%へ25bp引き上げる確率は約76%。円は9月に約4%上昇しており、日銀の正常化観測と円キャリー取引の巻き戻しが円安方向を抑えています。    

 

 

分析

ドル円は「Fed利上げ=ドル買い」と「日銀利上げ=円買い」が同時に進む珍しい局面です。そのため、どちらが利上げするかよりも、その後の利上げペースをどちらの中銀が強く示すかが重要になります。さらにBrent原油が107ドル台まで上がっているため、日本の交易条件悪化という円売り材料も加わり、153~154円台で複数の材料がぶつかっています。

本日のピボットは153.82円、抵抗1が154.41円、抵抗2が155.20円、支持1が153.03円、支持2が152.44円です。154.41円を明確に上抜いて定着すれば155円台へのショートカバー、153.03円を割って戻せなければ152.44円方向への円高再開が想定できます。現在のような中銀会合直前では、レンジ中央で入るより節目まで引きつけた方がリスクリワードは改善します。

9月14日 週末から週明けの市場マップ
9月14日 週末から週明けの市場マップ

 

 

Goldは反発後に再び4300ドル台前半、原油と米金利が逆風

事実

OANDAによると、11日の金CFD終値は4349.42ドルで前日比32.395ドル高、+0.75%でした。前日の下落に対する押し目買いが入り、CFTCのGold投機的ネットポジションも約23.2万枚の買い越しへ拡大しています。

ただし週明けは再び売りが優勢です。Reuters配信記事によると、14日0119GMT時点の現物Goldは4327.80ドルで0.5%安、Silverは63.75ドルで1.1%安、Platinumは1782.50ドルで0.8%安でした。米金利上昇とFed利上げ観測が、利息を生まない貴金属の評価を圧迫しています。

原油は逆方向に急騰しています。ReutersによるとBrentは107.51ドル、WTIは102.32ドル付近まで上昇。サウジアラビアの東西パイプライン停止は、最大で世界供給の約4%を脅かす可能性があり、ホルムズ海峡に加えてバブ・エル・マンデブ海峡でも輸送不安が高まっています。  

 

  

分析

Goldにとって地政学リスクは通常プラスですが、今回は原油高がインフレ期待を押し上げ、Fed利上げ観測と長期金利上昇を通じてGoldを押し下げています。つまり「有事=Gold買い」より「有事→原油高→インフレ→金利高→Gold売り」の経路が強く出ています。

OANDAのテクニカル分析では、8月半ばから4300ドル台前半が支持帯として意識されています。ここを維持して4350ドルを回復すれば、4400ドル方向への反発余地が戻ります。逆に4300ドル台前半を明確に割る場合は、直近の押し目買いが失敗したとみてロングを急がない方がよいでしょう。

SilverはGoldよりボラティリティが大きく、63ドル台での値固めを確認したい局面です。Platinumは1800ドルを割り込んでおり、まず1800ドル回復が短期的な改善条件になります。工業需要の影響が大きい2銘柄は、Gold以上に世界景気とリスクオフの影響を受ける点にも注意します。    

 

   

アジア株は原油高で軟調、豪ドルはRBA利上げ観測が支え

事実

The Business Timesによると、14日のアジア市場では日経平均が1.7%安、韓国株が3.3%安、MSCIアジア太平洋株指数(日本除く)が0.8%安となりました。Brent原油107ドル台と米10年債利回り4.967%が株式のバリュエーションに逆風となっています。

豪州では、ハンターRBA総裁補が本日、インフレ率は依然として目標を上回り、リスクは上振れ方向に偏っているとの認識を示しました。これを受けてRBAの9月利上げ観測が強まり、豪ドルは対ドル・対円で下げ渋っています。本日のAUDUSDピボットは0.7169、抵抗1が0.7188、支持1が0.7150です。

 

    

分析

AUDは資源価格高とRBA利上げ観測が支えになる一方、アジア株安や中東リスクは逆風です。したがってAUDUSDは0.7150~0.7188のどちらを先に明確に抜けるかを見た方がよく、レンジ中央での追随は避けたい局面です。

AUDJPYはさらに円要因が大きくなります。本日の豪ドル円ピボットは110.32円、抵抗1が110.57円、支持1が109.86円です。日銀利上げ観測が強まればAUDUSDが底堅くてもAUDJPYは下げ得るため、AUDUSDとUSDJPYを分けて確認する必要があります。    

 

   

今週はFOMCと日銀、利上げ後のメッセージが本当の材料

事実

今週最大のテーマは中銀会合です。Reutersによると、市場は16日のFOMCで25bp利上げする確率を約86%織り込み、Goldman Sachsも9月利上げを予想しています。18日の日銀会合では25bp利上げし政策金利を1.25%へ引き上げる確率が約76%。17日のBOEは据え置きが中心ですが、票割れが注目されます。

本日は大きな米経済指標は予定されておらず、G20エネルギー供給拡大閣僚級会合、RBA・ECB関係者の発言、そして中東関連ヘッドラインが中心です。米10年債利回りは正午過ぎの時間外で23年10月以来の高水準へ上昇しており、中銀会合前でも債券市場はすでに緊張しています。    

 

 

分析

Fedと日銀の双方が利上げすれば、「日米金利差がどうなるか」だけでは方向を決めにくくなります。Fedが追加利上げを強く示す一方、日銀が慎重ならドル円は上。逆にFedが今回を一時的な再調整と位置づけ、日銀が四半期ごとの利上げを示唆するなら円高が進みやすくなります。

Goldも同様で、利上げそのものより声明と長期金利の反応が重要です。Fed利上げ後に米10年債がさらに5%方向へ上がるならGoldは下押し、反対に「利上げは今回限り」と受け止められて金利が低下すれば、4300ドル台前半からの反発余地が広がります。

中央銀行ウィークの為替・Goldシナリオ
中央銀行ウィークの為替・Goldシナリオ

 

 

本日のトレード戦略

外国為替の戦略

ドル円は153.03~154.41円を最初のレンジとして見ます。154.41円を上抜いてリテストでも維持できれば155.20円方向を検討します。一方、153.03円を明確に割り、戻りでも回復できなければ152.44円方向への下落を警戒します。

重要なのはレンジ中央の153.7~154.0円付近で無理に方向を決めないことです。今週はFOMCと日銀会合が控えており、ヘッドライン一つでポジション調整が起きやすい状態です。AUDUSDは0.7150~0.7188、AUDJPYは109.86~110.57を短期の基準として、ブレイク後のリテストを優先します。  

 

   

貴金属の戦略

Goldは4300ドル台前半を最重要サポートとして扱います。この水準で下げ止まり、4350ドルを回復するなら短期の押し目買いを検討します。逆に4300ドル台前半を明確に割るなら、米10年債利回りが5%へ向かう可能性も考慮し、ロングを控えます。

Silverは63ドル台の維持を確認し、Goldよりポジションサイズを小さくします。Platinumは1800ドル回復が改善条件です。原油107ドル台が続く間は、Goldの安全資産需要だけでなく「原油高→インフレ→金利高」という逆風を常に同時に確認します。

本日は中銀会合前のポジション調整が中心になりやすいため、動いた方向を追うより、重要水準まで引きつけて反応とリテストを確認してから参加する方針が適しています。    

 

 

引用文献

 

 

免責事項: 本レポートに含まれる情報は、情報提供のみを目的としており、投資助言を意図するものではありません。実際の取引においては、ご自身のリスク許容度に合わせて判断を行ってください。

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