2026年8月25日 ドル円159円台・Gold4668ドル、RBA議事録と米財政|Silver・Platinum見通し

東京・香港・シンガポールの金融都市と高品質なGold・Silver・Platinumを背景に、8月25日のドル円とRBA議事録を表現した市況アイキャッチ 日々の相場見通し

TL;DR

昨日の振り返り

  • 24日のドル円は158.87円で始まり、158.56〜159.28円で推移して159.11円で終了しました。米財政懸念や日銀の早期利上げ観測が上値を抑えた一方、円売りも根強く159円台を回復しました。
  • 米政府がイランへの追加制裁を打ち出したものの、市場が想定したほど即時の供給制約につながらず、Brent原油は前日の海外市場で2%以上下落しました。安全資産需要とインフレ懸念の組み合わせが変化しています。
  • Goldは米財務省の長期国債buyback拡大をきっかけとしたドル信認への警戒を背景に上昇基調を維持し、25日アジア時間には4,668ドル台と5月中旬以来の高値圏へ上昇しました。

 

 

今日の見通し

  • ドル円は159円台前半を中心に、158円台半ばの下値の堅さと159.50円前後の上値抵抗を確認します。160円方向では介入警戒が強まりやすく、米長期金利とドルの方向が一致するかが重要です。
  • RBA議事録では、4.35%据え置きを決めた一方で、複数の委員が25bp利上げを検討していました。AUDUSDは0.715ドル前後で、豪国内の利上げ観測と米ドル全体の弱さが下支えしています。
  • Goldは4,650ドル台を維持できるか、Silverは69ドル、Platinumは1,880ドル近辺を保てるかが焦点です。今晩の米住宅指標・消費者信頼感で米金利が反発すると、貴金属には利益確定が入りやすくなります。

 

 

 

ドル円159円台、Gold4668ドルとRBA議事録をどう読むか

8月25日の東京市場では、ドル円が159円台前半で大きく崩れない一方、Goldは4,668ドル台まで上昇し、為替と貴金属で異なる力が働いています。米財務省の国債buybackを巡る財政・通貨価値への懸念、イラン制裁、RBA議事録、週後半のジャクソンホール会議が同時に意識されるため、今日は単一の材料で方向を決めるより、金利・ドル・原油の組み合わせを見る局面です。    

 

 

24日のドル円は158.56〜159.28円、終値159.11円

本日25日に公表されたみんかぶの四本値によると、24日のドル円は158.87円で始まり、高値159.28円、安値158.56円、終値159.11円でした。朝方には158円台半ばまで下げたものの、その後は159円台を回復しています。

本日午前の三菱UFJ銀行公表仲値は159.23円で、リアルタイムのドル円も159.27円前後です。ドル指数は3カ月ぶり安値圏からやや持ち直しているものの、全面的なドル高には戻っていません。

円については、米財政懸念や日銀の追加利上げ観測が支援材料です。一方で、エネルギー価格の高さによる日本の交易条件悪化と大きな日米金利差は円売り材料として残ります。この二つが相殺しているため、ドル円は158円台半ばで下げ止まりながら160円を試し切れない状態と考えられます。

項目 8月24日〜25日の確認値 注目点
USDJPY 24日始値 158.87円 週明けは方向感限定
USDJPY 24日高値 159.28円 159円台では戻り売りも存在
USDJPY 24日安値 158.56円 下値では買い戻し
USDJPY 24日終値 159.11円 159円台を回復
25日午前 159.27円前後 160円接近では介入警戒
8月24日のドル円四本値と8月25日朝のGold・Silver・Platinumの価格を比較した図
8月24日のドル円四本値と8月25日朝のGold・Silver・Platinumの価格を比較した図

 

 

Goldは4,668ドル、Silver69ドル、Platinum1,883ドル

25日付Reutersによると、Gold現物は4,668.19ドルへ上昇し、5月14日以来の高値を付けました。米金先物も4,724.50ドルまで上昇しています。Silverは69.16ドル、Platinumは1,883.93ドルで、貴金属全体が高値圏を維持しています。

今回のGold上昇は、単純な「米金利低下」だけでは説明しにくくなっています。米財務省が長期国債buybackを拡大したことで長期債市場を支える一方、その政策自体がドルの購買力や米財政運営への警戒を刺激しており、Goldには「通貨価値へのヘッジ」という買いが入りやすくなっています。

一方、高金利は本来Goldの機会費用を高めるため逆風です。したがってGoldが上昇を続けるには、ドル安・財政不安・地政学リスクの支援が金利上昇の逆風を上回る必要があります。

Reutersは、今週26日の米PCE価格指数と28日のウォーシュFRB議長のジャクソンホール講演を市場の主要イベントとして挙げています。今日の上昇をそのまま追いかけるより、これらのイベントを前に買いがどこまで継続するかを見る方が重要です。    

 

 

イラン制裁でも原油は92ドル台、地政学プレミアムは一段落

25日付Reutersのアジア市場記事では、Brent原油は92.08ドル、WTIは85.09ドル付近で、両指標は前日の海外市場で2%以上下落したと報じられています。

米政府はイランと取引を続ける国に二次制裁の可能性を警告しましたが、直ちに大規模な制裁発動へ進まなかったため、市場が警戒していた最悪ケースは回避されました。イラン最大の貿易相手である中国が米国の圧力に従う可能性は低いとの見方もあり、制裁の実効性を巡る不確実性が残ります。

Goldにとっては、原油低下でインフレ再加速懸念が弱まれば米金利低下を通じた支援になり得ます。一方、地政学リスク自体が後退すれば安全資産需要には逆風です。原油が下がっただけでGoldの上昇・下落を決めつけず、米長期金利が同時にどう反応するかを確認します。    

 

 

RBA議事録は「据え置きでも利上げ論が残る」

本日公表された8月11日開催分のRBA議事録では、政策金利4.35%の据え置きを決めた一方、複数の委員が25bpの利上げを支持し得ると判断していました。インフレは依然高すぎるとの認識が維持され、上振れリスクが顕在化すれば追加利上げも選択肢になるとされています。

Reutersによると、9人の理事会では利上げと据え置きの双方が議論され、最終的には全員一致で据え置きとなりました。市場は9月利上げの確率を13%程度と低く見ていますが、2027年2月までの利上げ確率は67%程度を織り込んでいます。

RBA議事録で政策金利4.35%据え置きと追加利上げ論が併存し、AUDUSDを支える構図
RBA議事録で政策金利4.35%据え置きと追加利上げ論が併存し、AUDUSDを支える構図

AUDUSDは本日午前に0.715ドル前後で推移しています。前週の豪雇用統計では失業率上昇など弱さが確認されたため、RBAがすぐ利上げへ動くと決めるのは早いです。ただし「次の一手は利下げ」という状況でもなく、豪ドルにとっては相対的な金利の高さが支援要因です。

豪ドルでは国内金融政策だけでなく、中国景気と資源価格も重要です。今日のアジア株は半導体・テクノロジー株を中心に軟調で、MSCIアジア太平洋株指数は0.5%安、日経平均は0.9%安、韓国KOSPIは2.7%安と報じられています。豪ドルが0.715ドルを維持できるかは、RBA議事録のタカ派部分とリスク回避のどちらが勝つかを見る材料になります。    

 

 

香港・シンガポールを含むアジア市場はリスク選好が弱い

アジアでは、香港上場のAlibabaによる大型増資がテクノロジー株の重しとなり、Nvidia決算を翌日に控えてポジション調整も出ています。為替ではシンガポールを含むアジア通貨が一方向にドル高へ動いているわけではなく、イラン制裁と米国債buybackを巡るドル需要・ドル不安が混在しています。

WSJが紹介したBofA Global Researchは、円を持続的に安定させるには為替介入だけでなく、日銀の利上げを含む政策ミックスが必要との見方を示しています。これはあくまで民間見通しですが、160円近辺で日本当局の介入警戒が高まる一方、金融政策が円相場の中期方向を左右するという点は今日の相場でも重要です。    

 

 

今日の経済指標とイベント

本日14:00 JSTには日銀「消費者物価のコア指標」、15:00にはドイツ第2四半期GDP確報値、17:00にはドイツIfo景況感指数が予定されています。米国では21:00にバーキン・リッチモンド連銀総裁の講演、22:00に住宅価格関連指標、23:00に新築住宅販売件数、リッチモンド連銀製造業指数、コンファレンスボード消費者信頼感指数が予定されています。

市場の最大イベントは26日のPCEと28日のジャクソンホールですが、今晩の住宅・消費者指標が強ければ米金利が上昇し、ドル円を支えつつGoldを抑える方向です。弱ければ逆に、ドル円の158円台方向とGoldの高値更新が意識されやすくなります。      

 

 

 

本日のトレード戦略

外国為替の戦略

ドル円は158.60〜159.60円を本日の中心監視レンジとします。24日安値158.56円が短期の下値基準、24日高値159.28円と159.50円前後が上値の確認帯です。

上方向では159.30円を明確に上抜き、米長期金利も上昇している場合に159.50〜159.80円を確認します。160円へ接近するほど介入警戒が高まるため、上昇速度が急な場合は高値追いを避けます。

下方向では158.80円を割り、158.56円も明確に下回る場合に158.20〜158.30円方向を確認します。ただし米金利が上昇しているのに円高だけが進む場合は、日本当局への警戒や独自の円買いフローが主因の可能性があるため、通常の金利差シナリオをいったん外します。

AUDUSDは0.7100〜0.7180ドルを監視します。RBA議事録のタカ派部分を受けて0.7150ドル以上を維持し、株式市場も安定するなら上値を試しやすくなります。反対に0.7100ドルを割り、アジア株安と原油・鉄鉱石など資源価格の下落が重なる場合は、国内金利の支援だけでは豪ドルを支えにくくなります。

今日の無効化条件は、米長期金利とドルが逆行する場合です。米金利低下でもドルが買われるなら、イラン制裁を背景としたドル決済需要や安全資産需要が強い可能性があります。    

 

 

貴金属の戦略

Goldは4,650ドルを短期の基準とします。4,650ドルを維持し、ドル指数が3カ月安値圏にとどまるなら4,680ドル台の高値再試行を確認します。4,680ドルを明確に上抜けば4,700ドルが心理的な節目になります。

強気シナリオの無効化は、4,650ドル割れと米長期金利上昇が同時に進む場合です。4,650ドルを割ってもドル安が続くなら、単なる利益確定の可能性が残ります。

Silverは69ドルが分岐です。69ドル台を維持しGoldが高値を更新するなら貴金属全体の上昇として扱いやすくなります。一方、69ドル割れとアジア株安が続く場合は、工業需要の側面からGoldより弱くなる可能性があります。

Platinumは1,880ドル近辺を確認します。1,900ドルへ接近する場合でも、Silverや株式が弱ければ高値追いより押し目を優先します。1,850ドル割れは短期上昇シナリオの無効化条件です。

原油はBrent92ドル近辺を確認します。原油が再び95ドル方向へ上昇し米金利も上がる場合はGoldの上値抑制要因です。反対に原油が軟調でもGoldが高値を保つなら、地政学よりもドル・財政不安を背景とした買いが主役と判断します。    

 

 

引用文献

 

 

免責事項: 本レポートに含まれる情報は、情報提供のみを目的としており、投資助言を意図するものではありません。実際の取引においては、ご自身のリスク許容度に合わせて判断を行ってください。

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